
験のための準備は、どのくらいの期間するのがベストでしょうか?」
私はよく、こういうご質問を受けます。しかし、残念ながら、この質問に対する的確な答えはありません。
子供の力、つまり、知育的な能力という意味だけではなく、言語面での理解力や表現力、物事に向かう時の姿勢や根気などには個人差があります。
また、どれだけの期間をかけて準備すれば、受験のために必要な量、必要なノルマを達成することができるのか?と問われても、肝心のその「必要な量」そのものが不確かだからです。
実際、学校によって考査の内容は違います。知育的な能力を必要とするペーパーテストを中心に考査をする学校もあれば、全くペーパーテストは行わず、親子面接と行動観察というテストだけ、という学校もありますから、「その学校では、子供に、家庭に、何を求めているか?」ということが大きく違っている、ということです。そういう状況下では、期間などは絶対に決められない、ですね。
人によっては、「早ければ早いほうが良い」とお答えになる場合もあるでしょう。しかし、「早い」と言っても限度があり、1歳児に対して「受験のために」という注釈つきでは、いったい何をさせれば良いのでしょうか?(受験のために、ではなく、その子の成長のために、ということであれば、6ヶ月児に対してでも、有意義な遊びはたくさんあります)
しかし、先ほども申し上げた通り、受験をする、しないに関係なく、どの子供にも必要な力、それは確かにあり、それはむしろ、「生きていくために有効な力」という言い方が最も適切でしょう。
まずは「聞く、そして理解する」「一生懸命に推理をしたり、洞察をしたりして考える」このような家庭生活の中で育っていくべきこれらのこと。しっかりと認識してください!
知育的な受験準備ばかりに目がいき、そういうことが準備なのだ、と誤解しているご家庭は多いものです。しかし、こういう知育的準備は、大変そうではありますが、実際には簡単なことです。なぜなら・・・やればよいだけ、ですからね。しかし、そういう知育的、ドリル的力ではなく、「人としての力」、点数に表せないような力を養うには、時間がかかりますし、子供と日々接している親の認識も必要です。
ドリルだ、ペーパーだと、子供が幼い頃から必死に机の前に座らせて、「お勉強」をさせるよりも、本格的にそういう学習をするようになる前に、たくさんの語彙を使って豊かに話せる言語力、幼いながらもTPOをわきまえられる道徳心、物事に感動する感性を養うことに目を向けて欲しい!私は切に願っています。